アフィリエイトとGoogle AdSenseはどう違うのか
アフィリエイトとGoogle AdSenseの仕組み
両者はウェブサイトで収益を得るための手法ですが、その仕組みが大きく異なります。
- Google AdSense(グーグルアドセンス):
- ウェブサイトにGoogleの広告を掲載し、広告が表示されることで報酬が発生します。
- 表示される広告の内容は、サイトの内容や訪問者の閲覧履歴などに基づいてGoogleが自動的に選定します。
- 商品購入やサービスの申し込みといった成果は必要ありません。
- アフィリエイト:
- 成果報酬型広告です。
- ウェブサイトで特定の商品やサービスを紹介し、訪問者がその紹介リンクを経由して商品を購入したり、サービスに申し込んだりするなど、広告主が設定した「成果」が発生することで報酬が得られます。
- どの商品やサービスを紹介するかは、サイト運営者自身が選定します。
まとめると、大きな違いは以下の通りです。
- 報酬発生の仕組み:
- Google AdSense: 広告の表示回数(インプレッション)基づいて計算されます。
- アフィリエイト: 成果(購入・申し込みなど)で報酬
- 広告の内容の選定:
- Google AdSense: Googleが自動選定
- アフィリエイト: サイト運営者が選定
- 報酬単価:
- Google AdSense: ウェブサイトのコンテンツ、訪問者の地域、広告の配置、季節性など、多くの要因によって変動します。
- アフィリエイト: 成果報酬は単価が高い場合が多い
Google AdSenseとアフィリエイトは、それぞれ異なる特性を持つため、併用することで収益源を多角化し、より安定した収入を目指すことも可能です。
アフィリエイトの審査
アフィリエイトを始めるにあたり、多くのASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)や広告主は審査を設けています。この審査は、アフィリエイターのサイトやコンテンツが、広告主のブランドイメージや規約に合致しているか、またユーザーにとって有益な情報を提供しているかを判断するために行われます。
審査が必要なASP・広告主と、不要な場合
一般的に、AmazonアソシエイトやGoogle AdSenseは審査が厳しいことで知られています。特にAmazonアソシエイトは、サイト開設から180日以内に3回以上の適格販売を達成するといった具体的な条件がある場合があります。
一方で、楽天アフィリエイトのように、基本的に審査なしで利用できるASPもあります。ただし、広告主によっては個別に提携審査が必要な場合もあります。
審査に落ちる主な理由
アフィリエイトの審査に落ちる原因はいくつかありますが、代表的なものは以下の通りです。
- コンテンツの量や質が不足している:
- 記事数が少ない(目安として10記事以上、文字数は2,000文字以上が推奨されることが多い)。
- 記事内容が薄い、独自性がない、読者にとって価値のある情報が少ない。
- 日記のような個人的な内容が多い。
- サイトの完成度が低い:
- 作成したばかり、または未完成なサイト。
- 問い合わせフォームやプライバシーポリシーページがない。
- 運営者情報が不明確。
- サイトの信頼性が低い:
- 無料ブログサービスを利用している(一部のASPでは審査に通らない場合がある)。
- サイトの表示速度が遅い。
- 長期間更新されていない。
- 規約違反や禁止コンテンツ:
- アダルトコンテンツ、暴力的な内容、違法なコンテンツなど、ASPや広告主の規約に違反する内容が含まれている。
- 著作権や他社の商標を侵害している。
- ユーザーを誤解させるような表現や虚偽の情報がある。
- 広告の貼りすぎや関連性の低い広告:
- 過剰な広告掲載で、ユーザーの利便性を損なっている。
- サイトのテーマと関連性の低い広告を提携申請している。
- 年齢制限:
- ほとんどのASPでは18歳以上という年齢制限があります。
審査に通るためのコツ
審査通過の可能性を高めるためには、以下の点を意識してサイト運営を行うことが重要です。
- 質の高いオリジナルコンテンツの作成:
- 読者の悩みを解決できる、有益な情報を提供する。
- 独自の視点や体験談を交えることで、コンテンツの独自性を高める。
- 記事数を増やし、各記事の文字数も十分確保する(目安:10記事以上、1記事2,000文字以上)。
- 定期的にコンテンツを更新し、活発なサイトであることを示す(特にAmazonアソシエイトでは60日以内の更新が求められる)。
- サイトの整備:
- プライバシーポリシーページを設置する。
- お問い合わせフォームを設置する。
- 運営者情報(プロフィール)を明確にする。
- サイトデザインを整え、ユーザーが見やすく操作しやすいサイトにする。
- サイトの表示速度を改善する。
- 有料ドメインとレンタルサーバーを利用し、独自ドメインでブログを運営する(無料ブログより信頼性が高まります)。
- 規約の遵守:
- ASPや広告主の利用規約をよく読み、禁止事項に該当するコンテンツがないか確認する。
- 不適切な表現や、誤解を招くような表現は避ける。
- 関連性の高い広告提携:
- サイトのテーマに合った広告プログラムを選ぶ。
- 提携したい広告に合わせた記事を事前に作成しておく。
- 実績作り(Amazonアソシエイトの場合):
- アカウント作成後180日以内に、Amazonアソシエイトのリンク経由で3件以上の適格販売を達成する。この販売は、自分や家族・友人による購入は対象外です。
審査期間
審査期間はASPや広告主によって異なりますが、一般的には数日〜1ヶ月程度かかることが多いです。人気のプログラムや申請数が多い時期は、それ以上かかる場合もあります。
- A8.net:即時登録が可能な場合が多い。
- もしもアフィリエイト:半日〜数日。
- afb:2日程度。
- バリューコマース:1日程度(再審査で合格する場合も)。
- Amazonアソシエイト:適格販売達成後に審査が開始され、通常1〜2週間ほど。
もし審査に落ちてしまっても、ほとんどのASPや広告主では再申請が可能です。審査結果のメールに記載されている不承認理由や、上記のポイントを参考にサイトを改善し、再度挑戦してみてください。
Google AdSenseの審査
Google AdSenseは、ウェブサイトに広告を掲載して収益を得るためのGoogleのサービスです。広告を掲載するには、Googleによる審査に通過する必要があります。
Google AdSense審査のポイント
Google AdSenseの審査は年々厳しくなっている傾向にありますが、ユーザー視点でのコンテンツ作成を意識すれば、審査通過は十分に可能です。主な審査基準と通過のコツは以下の通りです。
- コンテンツの質と量
- ユーザーの悩みや疑問を解決できるコンテンツ: ユーザーにとって価値があり、役立つ情報を提供しているかが重視されます。
- 独自性のあるコンテンツ: 他サイトからのコピーペーストやリライトではなく、実体験に基づいた情報、独自の視点からの解説など、オリジナルなコンテンツが評価されます。
- 適切な量と質: 記事数や文字数に明確な基準はありませんが、一般的には10〜30記事以上、1記事あたり1,000〜2,000文字以上が目安とされています。文章だけでなく、画像や表を適切に組み合わせて、ユーザーが見やすい構成にすることも重要です。
- コンテンツポリシー違反がないか: 成人向けコンテンツ、違法なコンテンツ、著作権侵害、暴力的な内容、ギャンブル、アルコール・タバコ・ドラッグを推奨する内容などは禁止されています。
- サイトの構造とユーザビリティ
- 独自ドメイン: 無料ブログのドメインでは審査に通らないことがほとんどで、独自ドメインでの運営が前提となります。
- お問い合わせ・プライバシーポリシーの設置: サイト運営者の信頼性を示すために、必須とされています。
- 操作性の高いページづくり: ユーザーが快適にサイトを閲覧できるよう、読み込み速度、リンク切れの有無、サイトのナビゲーションなどが重要です。
- 審査申請の準備
- Googleアカウントの取得: 必須です。
- AdSenseアカウントの作成: Google AdSenseの公式サイトから申し込みを行います。
- AdSenseコードの設置: 申請時に発行されるコードをサイトに貼り付ける必要があります。WordPressなどではプラグインを利用すると簡単に設置できます。
審査期間
審査期間は数日で終わることもあれば、2〜4週間、場合によっては1ヶ月以上かかることもあります。審査期間が長いからといって不合格とは限りません。焦らずに結果を待ちながら、引き続きコンテンツの改善や追加を行うことが推奨されます。
審査に落ちてしまった場合
審査に落ちた場合は、Googleから「有用性の低いコンテンツ」などの理由が通知されることがあります。その際は、以下の点を確認し、改善した上で再申請しましょう。
- ポリシー違反の確認: 最も多い不合格理由の一つです。サイト内のコンテンツがAdSenseプログラムポリシーに違反していないか、再度徹底的に確認します。
- コンテンツの質と量の見直し: 記事の追加や既存記事のリライトを行い、よりユーザーに価値のあるコンテンツに改善します。独自性や専門性を高める意識も重要です。
- サイト構造の改善: プライバシーポリシーやお問い合せフォームの設置、読みやすいデザインへの変更、リンク切れの修正などを行います。
- 著作権の遵守: 他のサイトからの無断転載や画像の不正利用がないか確認し、すべてオリジナルのものにするか、適切な出典を明記、あるいは著作権フリー素材を使用します。
Google AdSenseの審査は、サイトの品質やコンテンツの適切性をGoogleが判断する重要なプロセスです。ユーザーにとって価値あるサイト作りを心がけることが、審査通過への近道となります。
アフィリエイトとGoogle AdSenseの収益のちがい
アフィリエイトとGoogle AdSenseは、どちらもWebサイトやブログで収益を得るための代表的な方法ですが、その収益の仕組みには大きな違いがあります。
アフィリエイト(成果報酬型広告)
- 収益発生の仕組み:
- Webサイトやブログに掲載した広告から、ユーザーが商品を購入したり、サービスに申し込んだりするなどの「成果」が発生した場合に報酬が得られます。
- クリックだけでは報酬が発生しません。
- 報酬単価:
- 成果が発生すれば、1件あたりの報酬単価が高くなる傾向があります。
- 例えば、商品の購入であれば販売価格の数%〜数十%、サービスの申し込みであれば数千円〜数万円といった報酬が設定されることがあります。
- 広告の選択:
- 自分で紹介したい商品やサービスを選んで広告を掲載します。広告主との提携が必要になります。
- 適したサイト:
- 特定の商品やサービスのレビュー記事、比較記事、使い方解説記事など、ユーザーの購買意欲を高めるコンテンツに適しています。
- 少ないPVでも、コンバージョン率(成約率)が高ければ大きな収益につながる可能性があります。
- 収益化の難易度:
- 成果発生までのハードルが高く、コンテンツの質やマーケティング戦略が重要になります。
Google AdSense(クリック報酬型広告)
- 収益発生の仕組み:
- Webサイトやブログに掲載された広告がユーザーにクリックされるだけで報酬が発生します。
- 広告が表示されるだけでもわずかな収益(インプレッション収益)が発生することもあります。
- 報酬単価:
- 1クリックあたりの単価はアフィリエイトに比べて低く、通常0.2円〜0.5円程度と言われています。
- 広告の選択:
- Googleが自動的にサイトの内容やユーザーの閲覧履歴に合わせて広告を配信します。サイト運営者が個別の広告を選ぶことはできません。
- 適したサイト:
- 幅広いテーマを扱う雑記ブログや、PV数が多いサイトに適しています。
- 多くのPVを集めることで、クリックされる機会が増え、収益につながります。
- 収益化の難易度:
- 一度審査に通れば、比較的簡単に収益化を始められます。
- ただし、まとまった収益を得るには多くのPVが必要です。
項目 | アフィリエイト | Google AdSense |
---|---|---|
報酬発生 | ユーザーが商品購入やサービス申し込みなどの「成果」を出す | ユーザーが広告をクリックする(または表示される) |
報酬単価 | 高い(数%〜数万円) | 低い(1クリックあたり0.2円〜0.5円) |
広告選択 | サイト運営者が選択・提携 | Googleが自動配信 |
適したサイト | 特定の商品・サービスに特化したレビューサイトなど | 雑記ブログやPV数の多いサイトなど |
収益化難易度 | 高い(成果を出すための戦略が必要) | 比較的低い(多くのPVが必要) |
Google スプレッドシートにエクスポート
どちらの方法もメリット・デメリットがあるため、Webサイトやブログの目的、コンテンツ内容、運営者のスキルなどに応じて、単独で利用したり、併用したりすることが一般的です。特に、アフィリエイトの方が報酬単価が高いため、本格的に収益化を目指す場合は、アフィリエイトを主軸にGoogle AdSenseを補完的に利用するケースが多いです。
多くのアフィリエイターがWordPressを利用
アフィリエイトにWordPressは非常に良い選択肢です。多くの成功しているアフィリエイターがWordPressを利用しており、その理由としては以下のような点が挙げられます。
WordPressがアフィリエイトに適している理由
- 自由度とカスタマイズ性の高さ:
- デザインの自由度: 豊富なテーマ(テンプレート)があり、プログラミング知識がなくてもプロフェッショナルなサイトを構築できます。無料のものから有料のものまで多種多様です。
- 機能拡張の容易さ: プラグイン(拡張機能)が豊富にあり、SEO対策、問い合わせフォーム、高速化、セキュリティ強化、アフィリエイトリンク管理など、必要な機能を簡単に追加できます。
- SEO(検索エンジン最適化)に強い:
- WordPress自体がSEOに配慮した設計になっています。
- SEO対策用の強力なプラグイン(例: Yoast SEO, All in One SEO Pack)を使うことで、検索エンジンからのアクセスを集めやすくなります。
- 情報が豊富で学習しやすい:
- 世界中で最も利用されているCMS(コンテンツ管理システム)であるため、WordPressの利用方法やアフィリエイトに関する情報がインターネット上に豊富にあります。困ったことがあっても解決策を見つけやすいです。
- コストを抑えられる:
- WordPress本体は無料で利用できます。必要なのはレンタルサーバー代とドメイン代のみで、比較的安価に始めることができます。
- 運営しやすい:
- ブログ感覚で記事を投稿・更新できるため、コンテンツ作成に集中できます。
- 画像や動画の埋め込みも簡単です。
- 将来性:
- WordPressは常に開発が続けられており、セキュリティや機能が最新の状態に保たれます。
- もし将来的にサイトの規模が大きくなっても、WordPressなら対応しやすい柔軟性があります。
WordPressを利用する際の注意点
もちろん、WordPressにも以下のような考慮事項はあります。
- 初期設定の手間: レンタルサーバー契約、ドメイン取得、WordPressのインストールなど、最初にいくつかの設定が必要です。とはいえ、最近は「WordPress簡単インストール」機能を提供しているレンタルサーバーが多く、以前よりもはるかに簡単になっています。
- セキュリティ対策: プラグインの更新やセキュリティ対策を怠ると、ハッキングなどのリスクがあります。定期的なバックアップやセキュリティプラグインの導入が推奨されます。
- 表示速度の最適化: 記事や画像が増えてくると表示速度が遅くなることがあります。適切なテーマ選びやキャッシュ系プラグインの導入などで対策が必要です。
結論として
アフィリエイトを始めるなら、WordPressは最も推奨されるプラットフォームの一つです。特に、長期的にコンテンツを蓄積し、検索エンジンからの集客を目指すのであれば、WordPressの強みが最大限に活かせます。
もしあなたがアフィリエイトに興味があり、サイト運営を考えているのであれば、WordPressの導入を検討してみることを強くお勧めします。